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月別アーカイブ: 2025年7月

第8回左官工事雑学講座

皆さんこんにちは!

有限会社藤田左官、更新担当の中西です。

 

今回は、

左官工事と最新技術の融合

~伝統技術 × デジタル化の最前線~

左官工事の「未来のかたち」に焦点を当てます。
一見すると昔ながらの職人技術に見える左官工事ですが、実はデジタル化や新素材の導入によって、近年大きな進化を遂げつつある分野です。

伝統を大切にしながらも、時代のニーズに応える左官技術の革新とは?
今回は、そんな左官工事の“最前線”をご紹介します。


1. デジタルモデリングや3D左官の試み

 

近年注目されているのが、左官技術とデジタルデザインの融合です。

▷ 3Dプリンターとの融合

建築用3Dプリンターの技術が進化する中で、土やモルタルを積層して形を作る技術が実用化されつつあります。これは、左官工の緻密な手仕事と近い表現が可能で、アート性の高いデザインや曲面仕上げにも活用されています。

▷ デジタルモデリングの活用

CADやCGソフトを活用して、壁の仕上げデザインを事前にシミュレーションできる時代に。伝統工法を再現しつつ、施主の要望に合わせた細やかな表現が可能になります。

▷ ロボット左官の研究も

研究段階ではありますが、左官作業を行うロボットの試験導入も進んでいます。均一でスピーディーな施工が求められる場面では、ロボットと職人が共存する未来も現実味を帯びています。


2. 高機能性素材の導入

 

伝統的な素材だけでなく、左官用の新素材も次々と登場しています。
これは、現代の生活環境に合わせた機能性を持つ素材で、左官工事の用途をさらに広げています。

▷ 調湿性・消臭性を高めた塗り壁材

従来の漆喰や珪藻土に改良を加えた高機能素材が登場。

  • ホルムアルデヒド除去効果

  • 断熱性能アップ

  • 抗菌・抗ウイルス機能

など、健康と快適性を追求した“次世代左官材”が住宅や施設で採用されています。

▷ 外装・外壁向けの新素材

耐久性や防水性を高めたモルタル系素材や、紫外線や雨風に強い外装左官材も登場。これにより、左官仕上げが外構や商業施設にも適用しやすくなりました。


3. BIMやAIによる設計・管理との連携

 

建築業界で主流になりつつあるBIM(Building Information Modeling)。
左官工事でも、その波が確実に訪れています。

▷ BIMと左官設計の連携

BIMを使えば、左官の仕上げ面積、材料の量、工期などを事前に正確にシミュレーションできます。これにより、無駄のない計画とコスト管理が可能になり、施工の効率化につながっています。

▷ AIによる現場の施工支援

AIによって左官仕上げの品質チェックや施工支援を行う取り組みも進んでいます。
職人の「経験と勘」だけに頼らず、数値化された情報に基づく判断で、新人職人の育成や現場の再現性も高まっています。


■ まとめ:左官の進化はこれからが本番

 

左官工事は「伝統工法」だからこそ、新しい技術との相性が良いという特長があります。
手仕事ならではの温かみや表現力に、デジタルの精密さや効率性が加わることで、まったく新しい価値が生まれつつあります。

✅ 3D技術やロボット施工など、これまで不可能だった曲面や意匠を実現
✅ 高機能素材で、健康的で快適な空間づくりをサポート
✅ BIM・AIの導入で、施工の効率化と品質の安定を実現

今後も、**「伝統 × テクノロジー」**の左官の世界から目が離せません!

次回もどうぞお楽しみに!

 

 

 

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第7回左官工事雑学講座

皆さんこんにちは!

有限会社藤田左官、更新担当の中西です。

今回は、

左官工事と環境への配慮

~自然素材とサステナブル建築への貢献~

左官工事が担う「環境への配慮」について深掘りします。
近年、地球温暖化やエネルギー資源の枯渇が問題視される中、建築分野でも「サステナブル(持続可能)」がキーワードとなっています。その中で、自然素材を使った左官工事が再び注目されているのをご存知でしょうか?

左官は、古くから日本の住まいに欠かせない伝統工法でありながら、実は現代のエコ建築にも相性が良いという、非常に価値の高い技術です。


1. 漆喰や珪藻土の「呼吸する壁」の効果

 

漆喰(しっくい)や珪藻土は、調湿性・断熱性に優れた天然素材です。
これらの素材で仕上げた壁は「呼吸する壁」とも言われ、以下のような機能があります。

  • 湿度調整:室内がジメジメすると水分を吸収し、乾燥すると放出。1年中快適な湿度に保ちます。

  • 消臭・空気浄化効果:ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着・分解し、室内の空気をきれいにしてくれます。

  • カビや結露を防ぐ:呼吸する壁はカビの原因となる結露を防ぎ、アレルギー対策にも効果的です。

エアコンや加湿器に頼りすぎず、自然の力で快適な空間を作る。まさに「人にも地球にもやさしい壁」なのです。


2. 環境負荷の少ない工法としての価値

 

左官工事に使われる自然素材の多くは、土・石灰・砂など、地球から得られる天然の資源。そのため、製造や施工の過程でも環境にかかる負荷が少ないのが特徴です。

  • 製造時のCO₂排出が少ない
    一般的な建材と比べて、左官材料は加工工程がシンプルでエネルギー消費が抑えられます。

  • 再利用・再生が可能
    漆喰や土壁は廃材になっても自然に還る素材が多く、処分の際も環境負荷が小さいのがメリットです。

  • 長持ちしやすい壁
    しっかり手入れすれば、何十年と使えるのも左官壁の魅力。廃材を出さず、長く使うことはサステナブルな建築の基本でもあります。


3. エコ住宅や古民家再生での需要の高まり

 

近年、以下のようなシーンで左官工事が再評価されています。

  • 自然派・エコ住宅の内装
    健康志向の高いご家庭や子育て世代から、アレルギー対策や自然素材の安心感が評価され、採用が増えています。

  • 古民家再生・町家リノベーション
    土壁や漆喰の技術は、日本の伝統建築との相性が抜群。古民家を現代的に再生する際にも欠かせない工法です。

  • 宿泊施設・店舗での演出
    自然素材の壁は、温かみや落ち着きを感じさせるデザイン性も魅力。旅館やカフェ、エコ志向のショップでも多く活用されています。


■ まとめ

 

左官工事は、自然素材の魅力と環境配慮を両立した技術です。
建築業界でも環境対応が必須となる中、サステナブルな工法として、これからの社会でますます求められていくでしょう。

  • 調湿・消臭など自然の力で室内環境を整える「呼吸する壁」

  • 製造から廃棄まで環境負荷が少ない、地球に優しい建材

  • 古民家再生から現代のエコ住宅まで、活用の幅が広い

次回もどうぞお楽しみに!

 

 

 

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